県連会長報告

 いつも、お世話になります。今回は、税理士会関信越会会報の原稿(10/15)奔流を、1日早く報告します。

 
奔流(平成23年10月15日掲載用)      
会長  狩野要一
            租税教育の重要性

 本年4月21日、日本税理士会連合会の租税教育基本指針が制定され、税理士が行う租税教育の対象者は、小学校、中学校、高等学校、大学等、社会人や学校の教員となった。
租税教育は、平成元年消費税導入時頃から盛んになり、中学校の社会科公民の分野で「財政の仕組みと働き」の項目で租税を取り扱っている。消費税導入の時代背景もあり、具体的に直接税と間接税の説明と税目名や累進課税等程度であり、財政収入における租税の重要性まで踏み込んでおらず平易な説明といえるのが現状である。
 教育基本法第5条④「国又は地方公共団体における義務教育については、授業料を徴収しない。」としている。これは、憲法第26条②において教育を受ける権利及び義務教育を規定しているからである。義務教育を無償とすることは、財産権の保障を前提とする納税によってからこそ、義務教育の実現が可能となる。義務教育の無償化は、租税の恩恵によって賄われるのであり、その租税を授業に取り込まざるを得ないことは明白といえる。
 我国の国債依存割合は先進国でも最も高く、国債等に依存する社会から脱出するには、高校や大学の入試試験科目である公民に、多面的な租税に関する出題が必要であり、教育現場において、租税の重要性を強く認識した授業を望むものである。さらに、普通高校でも平易な財務諸表を理解できる授業を行い、国家財政の一般会計予算約92兆円のうち租税収入が約40兆円という説明だけではなく、国民を株主とする時価主義による国家貸借対照表を示し、国家財政の危機意識啓発の先駆けを作る必要がある。租税教室は、社会科公民の消化授業ではなく、納税による国家財政の確立から先進国世界最悪の国家財政に至った経緯と改革を考える授業とすることが急務である。

(狩野)

関東信越税理士会群馬県支部連合会 第31回 定期総会について

 7月20日、高崎ビューホテルにおいて、関東信越税理士会群馬県支部連合会第31回定期総会が開催され、会員数831名中出席会員166名、委任状出席者416名計582名となり、総会は有効に成立し、慎重審議の結果、全議案賛成頂き無事可決成立いたしました。

 これも、群馬県連会員の結束力の高さを示すものであり、心から感謝いたします。

これからも、会員皆様の声を真剣に受け止め、会務に専念いたす所存ですので、ご指導ご協力の程よろしくお願いします。

                                                           関東信越税理士会群馬県支部連合会会長 狩野要一

ミステリー・・・韓国のお化け道路

昨年7月9日~11日、年に一度の税理士会高崎支部の研修旅行に参加しました。
旅行先は、飛行機で2時間30分のフライトで着く韓国の済州島です。

参加者は、A支部長を団長とする若手中心の楽しい旅ですから飲食の豪快なことは毎年のことであり、支部の団結力の高さと行程の素晴らしさを満喫してきました。
済州島は、初めての行き先なので興味津津であり御当地の歴史、文化を学ぶのに大変参考になりました。

ところで、済州島に付き飛行場から島(火山島)の中心部方面へ車で1時間位の場所に添付した韓国のお化け道路が有ります。

ガイドさんの話では、10数年前に、タクシーの運転手が小さな用を足そうと道路の端に停車し車外に出たところ、サイドブレーキが甘かったこともあり車が動き出してしまったとのことです。しかし、な、なんと車は坂の下から坂の上に逆にそろそろと走行し始めたとのこと、それ以来、100メートルにわたる済州島のお化け道路で有名となり、我々が行った当日も随分賑わっていました。私もその道路を見て、ここだけ地球の重力が違うのだろうかと異次元の世界に飛び込んだ錯覚に捉われました。

しかし、坂道錯視現象で人間の眼力は、錯覚を起こしやすく添付した写真を良く見ると、エンジンを切って走行中のバスの左に、風で木の葉が揺れている針葉樹が数本ありますが、隣の電柱と比較すると明らかに上りではなく下りとの判断がつきます。

私も関与先のミスリードは許されないので、真贋の判断力をもっと高めたいと思っています。