総務省のガードマン

先日、政治資金監査実務に関するフォローアップ説明会出席のため総務省に行って来ました。
来館者確認の受付で「氏名は」と聞かれ、「アマカワ」と名乗りました。本来私は「アマガワ」と名乗っていますが、このように「アマガワ」と読んでくれるのは群馬県人ばかりで、他の地域に行くとほとんど「アマカワ」と読みます。そのためわざわざ受付で「アマカワ」と気をきかせたつもりで名乗ったら、「本日の来館者名簿にあなたの名前はありません」と言われました。「それではアマガワではありませんか?」と聞くと、調べようとせず「ありません」との返事です。
今回の研修は事前申込が必要で政治資金適正化委員会から参加通知が届いていたのでその用紙を見せても「来館者名簿に無い」との返事です。そのため再度食い下がろうとしたとき、そのガードマンの後ろにいた上司が念のため調べるように指示して初めて調べてくれました。結果事なきを得たのですが、さすが総務省のセキュリティーは万全とみるか融通が効かないとみるか不思議な気持ちになりました。
なお、今回の件の原因は政治資金監査人名簿の登録時に「アマガワ」とフリガナを振り登録してある為で、気をきかせたつもりが逆な結果を生んだなんともお粗末な話です。
まさに過ぎたるは及ばざるが如しでしょうか。

県連会長報告

 いつも、お世話になります。今回は、税理士会関信越会会報の原稿(10/15)奔流を、1日早く報告します。

 
奔流(平成23年10月15日掲載用)      
会長  狩野要一
            租税教育の重要性

 本年4月21日、日本税理士会連合会の租税教育基本指針が制定され、税理士が行う租税教育の対象者は、小学校、中学校、高等学校、大学等、社会人や学校の教員となった。
租税教育は、平成元年消費税導入時頃から盛んになり、中学校の社会科公民の分野で「財政の仕組みと働き」の項目で租税を取り扱っている。消費税導入の時代背景もあり、具体的に直接税と間接税の説明と税目名や累進課税等程度であり、財政収入における租税の重要性まで踏み込んでおらず平易な説明といえるのが現状である。
 教育基本法第5条④「国又は地方公共団体における義務教育については、授業料を徴収しない。」としている。これは、憲法第26条②において教育を受ける権利及び義務教育を規定しているからである。義務教育を無償とすることは、財産権の保障を前提とする納税によってからこそ、義務教育の実現が可能となる。義務教育の無償化は、租税の恩恵によって賄われるのであり、その租税を授業に取り込まざるを得ないことは明白といえる。
 我国の国債依存割合は先進国でも最も高く、国債等に依存する社会から脱出するには、高校や大学の入試試験科目である公民に、多面的な租税に関する出題が必要であり、教育現場において、租税の重要性を強く認識した授業を望むものである。さらに、普通高校でも平易な財務諸表を理解できる授業を行い、国家財政の一般会計予算約92兆円のうち租税収入が約40兆円という説明だけではなく、国民を株主とする時価主義による国家貸借対照表を示し、国家財政の危機意識啓発の先駆けを作る必要がある。租税教室は、社会科公民の消化授業ではなく、納税による国家財政の確立から先進国世界最悪の国家財政に至った経緯と改革を考える授業とすることが急務である。

(狩野)